ポッドキャスト「HEARMAMA」のVol.33では、 親の決意が肝心かなめ、海外で主流のおむつ外しの方法 と題してアメリカで主流のおむつ外しの方法について紹介しました。今回は、わが家の初日の様子、そこから学んだことをお届けします。
エピソード内でも話したように、子どもによっておむつ外し(その他のどんなことも同じ)にかかる時間は違うので、所要時間についての期待は禁物。いっぽうで、「完全ではないけれどだいたい外れた」みたいな中途半端なのが長く続くのは厳しいなとも思いました。
そこで、わが家は短期集中コースを実践することに。参考にしたのは、「Oh Crap! Potty Training: Everything Modern Parents Need to Know to Do It Once and Do It Right」という本。レビュー数は約2,200件、星5つ中4.3(2020年4月中旬時点)を獲得する人気ぶり。偶然同じ期間におむつ外しをしているお友達もこの本を参考にしていました。
いまおむつ外しする理由と下準備
なぜ今このタイミングで実践するのかというと、2歳の秋くらいにはプリスクールに入れたいと思っているから。こっちのプリスクールは、おむつが外れていることが入園の条件になっているところが多いみたいで。また、ごく最近の話だけれど、ウンチをするときにわたしやパパが近くにいると「バイバイ」と言ってプライバシーを大切にするようになってきました。これもおむつ外しの準備ができたひとつの証拠なんだそうです。
おむつ外しを実践するにあたって、少しばかり環境を整えました。いつどこでおしっこをするかわからないので、カーペットの部屋はドアを閉めて、基本フローリングのリビングで過ごさせるので、おもちゃなど必要なものは全部リビングに。ソファにはビニールシートを敷いて、リビングのカーペットもしまいました。幼児用のおトイレをアマゾンで購入したので、それもリビングに。定位置に置かずに、息子くんがいる場所の近くに移動させてすぐに座らせられるようにしました。
おしっこが出るサイン(仕草)を特定する
トイレトレーニング初日。普段は朝起きたらおむつを替えて着替えるけれど、今日はおむつにバイバイをして洋服は着せず。
最初は、丸裸で(冬とかなら上だけ着せてもいいけれど、おしっこがかかってしまう可能性あり)過ごさせます。おむつにバイバイするときは、「今日からおしっことウンチは(わが家はpeepeeとpoopooと呼んでます)トイレでしようね。だからおむつさんにはバイバイするよ」って感じに伝えます。この少し前から、おむつ替えをするタイミングで、もうすぐおむつは卒業するからねって感じて話しかけていました。
おむつ外しは、「おしっこしちゃいました」→「おしっこが出ています」→「おしっこが出そうです」というステップで進んでいきます。これまでおむつにおしっこをしてきた息子くんには、おしっこが出る感覚というものがありません(常におむつが密着しているから、おしっこが出ている感覚があまりない)。
そのため、最初のうちは親が息子くんをじーっと見ていて、おしっこが出始めたらすぐにおまるに座らせることを繰り返します。じーっと観察することで、息子くんの「これからおしっこしますよ!」というサイン(仕草)を特定することが目的。子どもによってサインはさまざまで、うちの場合は下を向いて、おしっこが出るところを確認するような仕草を見せました。
サインがわかっていない段階では、なんの前触れもなくいきなりおしっこが出始めるので、床に(一度はわたしの靴にかかってた汗)おしっこしちゃうことを繰り返します。少量だと間に合わないかもしれないけれど、間に合うようならそれでもおまるに座らせて「おしっこはトイレにするんだよ」と伝えます。
おしっこのサインを見せたらすぐにおまるに
息子くんのサインが特定できるまでに、少量のものを含めて5回くらい床におしっこをしてしまったかな。サインがわかってからは、こっちもただ息子くんをとめどなく観察するだけじゃなく、その仕草を見逃さないようにすればいいので少し楽になりました。サインを少しでも見せたら、一度トイレに座らせてみる。少量出ることもあれば出ないこともあるけれど、トイレでおしっこをする感覚を重ねていきます。
最初は少量のおしっこを含めて、おまるに座らせようというときにはすでに全部出てしまっていたけれど、観察しているうちに1.5時間に1回くらいまとまった量をすることが判明。それからは、だいたいその時間を念頭に置いておいて、そろそろ大量にでるかもというタイミングで少し長めにおまるに座らせておくように。あまり出ないようなら、出ないねと言って一度おろして次回のチャンスを狙いました。出そうだなというタイミングでおまるを降りたがったら、本を読んだり、遊びで気を紛らわせたりしていました。
で、ウンチは?!
本には、おむつをしていない状態にまだ慣れていないので、それまでウンチを数回していた子も一回になることが多いとあって(主に緊張からかな)、うちもトイレトーニング初日は一度だけでした。
今日は丸裸で過ごす1日でお外には行けないのでベランダで遊ばせていて、パパが見ているはずでした。ところが、気づいたら息子くんの腕ほど大きい立派なウンチがベランダに。パパは上の空だったみたいで、いきんでいるのにも気づかず…。
これは完全に出切ったなという感じだったけれど、念のためおまるに座らせました。これ以上出ないことを確認したら、ウンチはトイレにするんだよと伝えて、床にあるウンチをおまるに入れてトイレに流しに行きました。この日はもうウンチはしなかったので、また明日再チャレンジだ。
お昼寝と夜はまだおむつ
お昼寝と夜の寝ている間は、コントロールが利かないため、おむつをつけます。お昼寝の前は、「これから長い時間お昼寝するし、おしっこが出ちゃうかもしれないからおむつをつけようね。起きたらまたおむつはバイバイしようね」とおむつをつける理由を話して聞かせます。
夜は、さすがに疲れてきたし、夜ご飯くらい少しはゆっくり食べたいと思って、食べ始める前にパジャマに着替えさせて、そのタイミングでおむつもつけました。昼寝前と同様に、「夜のあいだはおむつをつけておくけれど、朝になったらバイバイしようね」と伝えました。
幼児はみんなそうなんだと思いますが、息子くんは体温が高くて、お風呂上がりに敢えておむつ一丁で走り回っていることがあります。でもトイレトレーニング中に限っては、それをしてしまうとトレーニング中との線引きが難しくなってしまうかなと思って、すぐにパジャマを着せました。あくまでおむつをしているのが例外で、普段はしないんだよということを認識しやすい気がしたので。
トイレトレーニング中に心がけたこと
- 親の心持ちや姿勢が何より大切:これは本の冒頭でも念を押して書かれてあった重要項目。トイレトレーニングで一番大切なのは、親の気持ちと覚悟だそうです。成功させるには、わが子にはできる!という思いと覚悟が必要で、反対に親が「きっと無理だろうな」なんて不安を感じながらのぞむと、それを子どもも察して結果にもあらわれてしまうため。
- おしっこしたい?出る?と聞かない:まだ言葉を使ってきちんとコミュニケーションがとれないため、普段から「○○する?」「○○食べる?」と質問をすることで要望を探る習慣があるけれど、トイレトレーニング中は「おしっこ出る?」「トイレに行こうか?」という質問はNG。NOと言う機会を与えないためです。
- トイレ以外にしちゃっても決して怒らない:わたしの靴におしっこをかけてしまったときはさすがに「あっ!」と声が出てしまったけれど、まだ「おしっこ=トイレでする」ことがわかっていないのだから、定位置におしっこしないのは当たり前。床にしてしまったら、淡々と「床にしちゃったね。おしっこはトイレでするんだよ」と伝える。くれぐれも、おしっこすること、ウンチすることが悪いことだと感じさせないように。
- 水分補給はたっぷり:トイレトレーニングはたくさん回数を重ねることが大切。なので、普段より水分を多くとらせておしっこに行く頻度を増やす。たくさん飲んでくれるようにジュースなんかを与える家庭が多いらしく、わが家も普段は飲まない小さなりんごジュースを4〜5本飲ませました。
- ごほうびは、ほやほやのおしっこやウンチをトイレに流すこと:うまくおしっこができたら、おまるのトイレを外しておしっこをトイレに流しに行く。うまくウンチができたら、同様にウンチを流しに行く。これがうまくできたことのご褒美になる。息子くんは喜んでました。
- 得意な親が担当する:トイレトーニングは週末に実践したので、旦那さんとは「1時間ごとに交代で見よう」なんて話していました。でも、バイトみたいにシフト制的に担当を切り替えるのは難しくて、また実際にやってみて「ちゃんと観察する」ことはわたしのほうが得意なことがわかりました(ウンチの件が物語ってるでしょ)。ということで、無理に担当制にせず、一人が子どもをしっかり見ている人、もう一人がそれ以外のこと(トイレトレーニング中もご飯は食べなきゃいけないし、家事もしなきゃいけない)をやるって感じの役割分担にしました。
トイレトレーニング初日を振り返って
1日目は、始めて間もない頃に少量のおしっこを床でしてしまったのを含めると5勝9敗くらいかな。でも徐々に「おしっこが出そう」という感覚がわかってきたみたいで、自分でpeepeeと言うようになってきました。初日に手応えが感じられて嬉しい。
子どもがやったことをほめることについては賛否両論あって、ほめすぎると「ほめられるために頑張る子」になってしまうなんて声もあります。
何ごとも過度にほめるのは良くないのかもしれないけれど、2歳くらいの年齢は何かができるようになった達成感に大きな喜びを感じる年頃。シャボン玉を自分で吹けるようになった、靴を自分で履けるようになった、トイレでおしっこができた。
このできたよ!という達成感や誇りに思う気持ちは大切にしたいので、大声を出したり大袈裟にほめたりはしないけれど、「トイレにちゃんとおしっこができたね。よくできたね」「今日はたくさんトイレにおしっこができたね。一日おつかれさま」と伝えました。
明日も朝起きておむつを外したらバトルの始まり。と大げさに書いているけれど、「トイレでおしっこできるようになること」は「歩くようになること」と同じくらい自然なマイルストーン。かかる時間はそれぞれだろうけれど、結局おむつが外れなかった!なんて子はいないんだから、前向きにいきたいと思います。
トイレトレーニングに向けて用意したもの
- トイレトレーニングについて書かれた本
- 小さめサイズのりんごジュース
- トイレを真似てできたおまる
- 生地が厚めのパンツ(まだ使うのは先だけど)
- トイレに流せるおしり拭き(おまるもこれで綺麗にしてそのままトイレに流しちゃう)
- ビニールシート(もともと持っていたもの)
- 絵本「おしっこ おしっこ どこでする」(もともと持っていました)
*短期集中コースのトイレトレーニング最初の1週間をまとめています。